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No.217新着 山田洋次 松竹の助監督から『男はつらいよ』、藤沢周平の時代劇、『TOKYOタクシー』まで歩んだ監督

山田洋次は1931年生まれの映画監督で、1954年に松竹へ入り、野村芳太郎の下で脚本と助監督を務めたのち、1961年に監督になった。『男はつらいよ』のほか、『家族』『幸福の黄色いハンカチ』『学校』、藤沢周平原作の時代劇などを撮り、2025年に『TOKYOタクシー』を公開した。2026年には映画監督として初めて日本芸術院の院長に選ばれた。

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登録日時
2026年11月3日 19:09
出典を確かめた日
2026年11月3日
分野
俳優と監督
立場
事実・データ
タグ
邦画新着松竹新着監督新着脚本・撮影・音楽新着
作品・人物
山田洋次、野村芳太郎、倍賞千恵子、朝間義隆、松竹、渥美清
資料の種類
事典・概説
年代
1961年、1970年代、2002年、2025年

本文と出典

あらまし

山田洋次は、1931年9月13日に大阪府豊中市で生まれた映画監督、脚本家である。ウィキペディアによると、1954年に東京大学法学部を卒業して松竹に補欠入社し、野村芳太郎の作品で脚本と助監督を務めた。1961年に監督になり、以後60年以上、松竹を中心に撮り続けている。
『男はつらいよ』は、すでにサイトに専用の記事がある。ここではシリーズの解説を繰り返さず、山田が何を撮り継いできたか、どう作ってきたかを、確かめられた範囲でたどる。存命の方なので、作品と公の仕事だけを扱い、私生活や健康には触れない。

主なできごと

・1954年 松竹に入社。野村芳太郎の作品で脚本と助監督を務める
・1961年12月15日 初監督作『二階の他人』が公開される
・1966年 『運が良けりゃ』でブルーリボン賞の監督賞を受ける
・1969年8月27日 映画『男はつらいよ』第1作が公開される
・1970年10月24日 『家族』が公開される。キネマ旬報ベスト・テンの第1位
・1977年 『幸福の黄色いハンカチ』。第1回日本アカデミー賞の最優秀作品賞
・1993年11月6日 『学校』が公開される
・2002年11月2日 初の本格的な時代劇『たそがれ清兵衛』が公開される
・2012年 文化勲章を受ける
・2019年 『男はつらいよ』第50作『お帰り 寅さん』
・2025年11月21日 『TOKYOタクシー』が公開される
・2026年1月27日 『TOKYOタクシー』でブルーリボン賞の監督賞に選ばれたと発表される
・2026年10月1日付 日本芸術院の院長に就く予定と、9月24日に発表される

くわしく 助監督から監督へ

山田は松竹で、野村芳太郎の作品に脚本と助監督として加わった。1961年の初監督作『二階の他人』は56分の作品で、脚本は野村と山田の共同名義である(ウィキペディア)。多岐川恭の短編小説が原作で、家を新築して二階を間貸しする夫婦を主な人物とする。
その後、1963年ごろからハナ肇主演の喜劇を中心に撮り、1966年の『運が良けりゃ』でブルーリボン賞監督賞を受けた。ウィキペディアは、山田が小津安二郎の影響を認めていると記す。

くわしく 『男はつらいよ』への入り方

ウィキペディアによると、1968年の夏、山田はフジテレビから渥美清主演のドラマの脚本を頼まれた。これがテレビ版『男はつらいよ』になり、翌1969年に映画化された。
映画は全50作で、山田が監督していないのは第3作(森崎東)と第4作(小林俊一)だけである。つまり山田は48作を監督した。ギネスブックでは、30作を超えた時点で作品数が世界最長の映画シリーズとして認定されたという。1995年の第48作でいったん終わり、2019年に公開50周年を記念した第50作が作られた。
シリーズ開始の翌年に撮った『家族』(1970年)は、長崎の離島を出た一家が北海道の開拓地へ向かう旅を描く。ウィキペディアによれば、ロケは長崎、広島、大阪、東京、青森、函館、北海道の中標津などで行われた。シリーズ物を抱えながら、日本を縦断する別の企画を同時に進めていたことになる。

くわしく 長い構想の作品

山田の作品には、構想から公開まで長い年月がかかったものがある。
『学校』(1993年)は、夜間中学を舞台にした作品である。ウィキペディアは、構想が1976年ごろからあったと記す。松竹の会長だった城戸四郎が早い制作を勧めたが、山田は『幸福の黄色いハンカチ』を先に撮るべきだと考えて見送った。映画化まで約15年かかっている。第1作は松竹創業百周年の記念作品で、日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受けた。シリーズは2000年の『十五才 学校IV』まで4作である。
『たそがれ清兵衛』(2002年)も同じ型である。ウィキペディアによれば、山田にとって初の本格的な時代劇で、構想に10年以上、史料の調査に1年以上をかけた。家の造り、城の中、髪型まで写実を目指し、夜の場面は街灯のない暗さで撮った。藤沢周平の短編3編が原作で、物語や舞台は原作と異なる。脚本は山田と朝間義隆の共作で、日本アカデミー賞の最優秀作品賞や最優秀監督賞を受け、米アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた。
続けて藤沢周平原作の『隠し剣 鬼の爪』(2004年)、『武士の一分』(2006年)を撮った。

くわしく 脚本の共作と、同じ俳優との仕事

山田の作品は、共同脚本の多さが目立つ。ウィキペディアが挙げる共作者は、朝間義隆(多くの作品)、平松恵美子(『東京家族』『母と暮せば』など)、朝原雄三(『お帰り 寅さん』『キネマの神様』など)、宮崎晃(『家族』など)である。時期ごとに組む相手が変わっても、山田が脚本に加わる形は一貫している。
同じページによれば、倍賞千恵子は60本以上の作品で主演か準主演を務めた。『家族』『幸福の黄色いハンカチ』にも出ている。『幸福の黄色いハンカチ』は、ピート・ハミルが1971年に新聞に寄せたコラムを土台にし、第1回日本アカデミー賞の最優秀作品賞とキネマ旬報ベスト・テンの日本映画第1位を得た。

くわしく 近年の仕事

2021年に『キネマの神様』、2023年に『こんにちは、母さん』を公開した(ウィキペディアの作品表による)。
2025年11月21日に公開された『TOKYOタクシー』は、松竹創業130周年の記念作品で、2022年のフランス映画『パリタクシー』を日本に置き換えたリメイクである。倍賞千恵子と木村拓哉が出演し、脚本は山田と朝原雄三が書いた。ウィキペディアは、興行収入を2026年1月時点で約16億5千万円と記す。これは1つの資料の数字で、別の資料では確かめていない。
同作の公開前、第38回東京国際映画祭で山田に特別功労賞が贈られた。2025年10月29日、センターピース作品の上映の場で、映画祭チェアマンの安藤裕康が渡している(ムービーウォーカー)。
2026年1月27日、東京映画記者会が選ぶブルーリボン賞で、山田は『TOKYOタクシー』で監督賞に選ばれた。1977年以来48年ぶり、3度目の受賞と報じられた(ハリウッド・リポーター・ジャパン)。授賞式は2月17日だった。第49回日本アカデミー賞では、同作は優秀作品賞の5作の1つに入った(秋田魁新報)。
2026年9月24日、日本芸術院は、任期満了で退く野村萬院長の後任に山田を会員投票で選んだと発表した。映画監督が院長になるのは初めてで、10月1日付、任期は3年である(熊本日日新聞)。山田は2008年から会員を務めてきた。
2026年の新作については、確認できた範囲では公開や撮影の発表を見つけられなかった。

なぜ今も語られるのか

山田の経歴では、松竹の撮影所で脚本と助監督から始めた人が、60年以上同じ会社で撮り続けている点が目を引く。ウィキペディアは、松竹大船撮影所を中心に同一企業で長く製作を続けたと記す。
その中で山田が監督した『男はつらいよ』は48作に及ぶ。各作の興行成績は今回の資料では確かめていない。

評価の分かれる点

『男はつらいよ』を山田の代表作と見るか、人情喜劇の枠を超えて『家族』『学校』『たそがれ清兵衛』のような作品群まで含めて見るかで、山田の像は変わる。資料も、シリーズ中心に語るものと、社会を描いた作品を並べるものがある。
数字にも食い違いの余地がある。『TOKYOタクシー』の興行収入は、他の資料と照らしていない。日本アカデミー賞の結果は、検索で得た情報の間に食い違いがあり、最優秀監督賞の受賞者は確かめられなかったので書かなかった。

くらさんの考察

共同脚本の作者が時期ごとに入れ替わりながら、構想に10年以上かけた作品が複数あることは、山田が一本ずつの企画を長い時間で温める作り方をしてきたことを示すと考えられる。ただし、これは資料の記述をつなげたくらさんの推測である。
『家族』の公開が『男はつらいよ』の開始の翌年にあたることは、松竹が毎年の定番と、監督個人の企画を並行して成り立たせていた表れとも読める。これも推測である。
『TOKYOタクシー』は海外映画のリメイクで、原作を日本に移すという新しい仕事の形である。長く自作の構想を温めてきた監督の作品群の中で、この点は目立つ。

ジージへの問いかけ

・ジージが初めて映画館で観た山田洋次の作品は、『男はつらいよ』のどれでしたか。それとも別の作品でしたか。
・『家族』や『幸福の黄色いハンカチ』が公開された1970年代、客席や世間の雰囲気はどうでしたか。
・『たそがれ清兵衛』のような写実的な時代劇と、昔の東映の時代劇では、見ていて何が違うと感じますか。

出典

・ウィキペディア「山田洋次」 https://ja.wikipedia.org/wiki/山田洋次
・ウィキペディア「男はつらいよ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/男はつらいよ
・ウィキペディア「二階の他人」 https://ja.wikipedia.org/wiki/二階の他人
・ウィキペディア「家族 (映画)」 https://ja.wikipedia.org/wiki/家族_(映画)
・ウィキペディア「幸福の黄色いハンカチ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/幸福の黄色いハンカチ
・ウィキペディア「学校 (映画)」 https://ja.wikipedia.org/wiki/学校_(映画)
・ウィキペディア「たそがれ清兵衛」 https://ja.wikipedia.org/wiki/たそがれ清兵衛
・ウィキペディア「TOKYOタクシー」 https://ja.wikipedia.org/wiki/TOKYOタクシー
・ムービーウォーカー 東京国際映画祭 特別功労賞 https://press.moviewalker.jp/news/article/1303404/
・ハリウッド・リポーター・ジャパン 第68回ブルーリボン賞 https://hollywoodreporter.jp/japan/173023/
・秋田魁新報 第49回日本アカデミー賞 優秀作品賞 https://www.sakigake.jp/news/article/20260119CO0123/
・熊本日日新聞 芸術院長に山田洋次さん https://kumanichi.com/articles/2039153

動画

・『TOKYOタクシー』本予告【11月21日(金)公開】(松竹チャンネル/SHOCHIKUch)https://www.youtube.com/watch?v=vtMGmg5dhaI
・【8/27は寅さんの日】山田洋次監督&倍賞千恵子さんコメント動画公開!(松竹チャンネル/SHOCHIKUch)https://www.youtube.com/watch?v=IKT_8czjY3w

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